東京のすし屋の娘でもある、江戸前寿司伝道師Satomiです。

皆さんは、秋刀魚が好きですか?秋が楽しみな秋刀魚好きもいるのではないでしょうか?

そんな秋刀魚好きがより楽しめる様、江戸時代の秋刀魚について紹介したいと思います。

これを知ると現代に生きていて良かったと思えるかもしれません。

秋刀魚とは?

秋刀魚(さんま)とは、北太平洋に広く生息している回遊魚です。

秋刀魚の高騰?!

2021年、秋刀魚の値段が高騰していましたが、その理由は、サンマの来遊量が低下したため、漁獲量が低下してしまったことにあるそうです。

秋刀魚の旬と時期

冷蔵・冷凍技術も発達している事、気候の変化などもあり、旬でない頃に獲れる魚も増えてきていますが、基本的に、秋刀魚の旬は9月~10月の1ヶ月間と言われています。

8月末、北海道の釧路などで水揚げが始まり、徐々に三陸沖まで水揚げが南下すると言われています。

北海道から三陸沖に水揚げされるのは、8月末から10月中旬頃までになる為、9月~10月の1ヶ月間が旬と言われています。

秋刀魚が塩魚?

江戸時代、目の前に海がありながら、なかなか活きの良い魚を食べられなかった江戸の庶民にとって、日常の魚といえば干し魚か塩魚でした。その中で代表的な魚が秋刀魚でした。

「秋刀魚が塩魚?」と思うかもしれませんが、新鮮なさんまを食べられる様になったのは、つい最近のことです。

江戸に入荷する秋刀魚

江戸に入荷する秋刀魚の漁場は、寒流が南下する鹿島灘や銚子の沖。そのため、水揚げをした銚子から江戸に運ぶには、利根川を遡り、途中、陸路に変えて、さらに江戸川を降るというルートで、最短でも30時間以上かかったと言われています。そのため、鮮度の落ちやすい秋刀魚は、そのまま運んでも売れない為、銚子で予め塩を振って、一塩秋刀魚として運んだと言われています。

これが江戸に到着する頃には、ちょうど良い塩加減になっていたそうです。

秋刀魚を売っている所

この秋刀魚を売るのは塩物屋で、秋になると天秤棒に秋刀魚の入った籠を下げて売り歩いたと言われています。それでも江戸中期までは下魚だと言って一般には人気がなく、塩分や脂肪分を摂取したい肉体労働者が好んで食べる魚でした。

風物詩としての秋刀魚

下魚だった秋刀魚は、寛政年間頃からは一般に食べられる様になり、出始めには「初もの」と言って、先を争って買う程になったといわれています。これが現代に続く風物詩としての秋刀魚の始まりです。

Youtube

参考:『江戸グルメ誕生』(山田順子 著) 秋刀魚

まとめ

秋になると食べたくなる秋刀魚。歴史を知ることで、より美味しく心豊かに食べられるのではないでしょうか。

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