東京のすし屋の娘でもある、江戸前寿司伝道師Satomiです。
皆さんが「すし」と聞いて思い浮かべる「すし」はなんですか?
「握り寿司」を思い浮かべる方が多いかも知れませんが、日本には数多くの「すし」が存在します。
今回は、香川県の「すし」をいくつか紹介したいと思います。
関西・中国・四国地方の「すし」
関西・中国・四国地方には、大阪ずしをはじめ、さまざまな種類の箱ずしがあります。
香川県とは
香川県は四国の北東部にあり、南は讃岐山脈、北は瀬戸内海で、周辺には島々が点在しています。ここは八十八か所の霊場を巡る四国遍路の終着点でもあります。県庁所在地の高松市は、戦国時代に建てられた高松城と、栗林公園がある港湾都市です。栗林公園は、江戸時代に造園された公園で、鯉のいる池と茶室があります。うどん県としても有名です。
カンカンずし
さぬき市志度町の郷土料理である箱ずしのカンカンずし。春には具として瀬戸内海のサワラを酢でしめ、山椒の葉を添えながら、すし飯に並べる。道具を使ってつくる大型の箱ずしで、すし箱の上板をクサビで締め付ける時の、木づちでカンカン打ち付けることから、この名前がついたという。
「ほうらいったぞ」と投げてもくずれないことから「ほらいたずし」「かたずし」などの別名がある。旬の訪れを感じさせるすし。
石切ずし
小豆島に伝わる箱ずしで季節を問わず家庭で作られる。具は旬の魚(旬の魚としては春のさわらがよく使われる)を塩でしめた後、切り身にして酢でしめ、エビや椎茸・玉子焼などとすし飯の上にのせる。魚の上には山椒の葉をあしらい生臭さが取れ、彩を添えている。この地方は、石材(石切)の産地でもあります。「石切り」とは、すし箱の上を石で押して抜き出して切るという意味かも?
押し抜きずし
広く平野部で見られる婚礼・祭り・法事の時の料理で、地元で「春いお(魚)」と呼んでいるサワラを使った押しずし。椎茸・にんじん・干瓢・ごぼう・油揚げなどを甘く煮つけて、すし飯に混ぜたものを押し抜き枠に入れたり、すし飯だけを枠に半分ほど入れて、具を入れ、またすし飯を入れ、この上に玉子焼や、茹でエンドウ・さわらの酢じめ・山椒の葉などを乗せる。押し抜き枠は、梅花型・松葉型・扇型・四角型などがある。
すぼきずし
同じくさぬき市長尾町の古い習慣から生まれた混ぜずし。にんじんやネジボシ(丸干しダイコン)・タコボシ(割り干しダイコン)などの具を甘く煮つけてすし飯に混ぜ込んだもの。これを柿の葉で包み、さらにワラのツトで包む。「すぼき」とは「フクラハギ」のことで中央が丸く膨らむから。昔は弁当としても持ち歩いたという。このすしの数え方は「一俵、二俵」。
Youtube
参照:Google香川県 讃岐の食 石切ずし うちの郷土料理 香川県 讃岐の食 すぼきずし
『すしから見る日本 日本全国さまざまなすし』(川澄健 監修)
『現代すし学』 (大川智彦 著)
まとめ
その土地ならではの環境と昔の人の知恵からできた「すし」が日本全国にありますね。
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