海外帰りの寿司屋の娘/すし文化講座 寿司道 江戸前寿司伝道師のSatomiです。

皆さんは、軍艦巻きをどのように食べますか。

最近の新常識という形で軍艦巻きの食べ方が紹介されていました。この新しい食べ方について日本文化の面から紹介したいと思います。

賛否ある軍艦巻きの食べ方

最近の新常識で紹介されていた食べ方として、「ガリを使って醤油をつける」でした。

「備え付けのきゅうりを醤油につけて、ネタにつける」という記事も見たことがあります。

皆さんはこの食べ方についてどう思いますか。

古代の日本人の考え方

食べ方を考えるために、まずは、古代の日本人の考え方を紹介したいと思います。

古代の日本人は、自然を崇拝してきました。

八百万神(ヤオロズの神) この世の全てには神が宿り、太陽も月も岩も獣も、そして自分自身も神である。この考え方が、古神道です。

神道と古神道

神道と古神道は別のものと考えましょう。

神道は、仏教、儒教、キリスト教などが混じりあっていて、鳥居や社殿を構えているものです。

一方、古神道は、外来の宗教に影響を受けていない縄文から続いている日本の原始信仰です。

教義や経典ではなく、日本人の遺伝子の中に現れているものです。

DNAに組み込まれた縄文から続く自然崇拝の感覚が古神道の基盤になっています。

外国人には、雑音に聞こえると言われている虫の音を美しいと感じられるのも、この日本人の感覚からです。

素材と食材

そして、素材として最も清いものとして存在するのは「水」。

日本料理の本質

食材全ては自然や神からの頂き物だから、あるがままの姿で完成形になるのです。

神からの頂き物に濃い味付けをするのは、失礼にあたるので、日本料理は素材を活かし、あくまでも味付けは添えるもののため、薄味なのです。

フランス料理の本質

一方、フランス料理は足し算の料理。

肉が臭いと思ったら、ハーブをプラスするなどです。

しかし、世界の料理はどんどん近づいてきていて、昔のように軽くするためにバターを入れることもないし、健康のために切磋琢磨する時代になっているようです。

そして、最近は、フランス料理のシェフも日本料理を学びにきて、フランス料理に日本料理の技を取り入れるとも聞いたことがあります。

健康を考えても、素晴らしい日本食文化。

古神道の考え方に根付いて考えられると良いですよね。

この考え方から、食べ方を考えてみてください。

賛否ある軍艦巻きの食べ方のイメージ

神からの頂き物を道具に使って醤油をつけることはこのようなイメージ。

日本文化といった視点で、この食べ方をお薦めしている職人さんがいたら、私は美味しいものを提供してもらえないのではないかと考えてしまいます。

「食べ物を道具にしてはいけない」「食べ物で遊んではいけない」と怒られたことがある方もいると思いますが、最近は、ブロック型の遊べるグミというものもありますよね。

びっくりして日本のものかと確認したら、海外からのものでした。

日本人としては、子供の教育にも良くなさそうだと感じましたが、売られているものなので周りが教えることが大切でしょう。

これから、日本在住の海外の方もさらに増えそうなので、日本文化をきちんと理解しておきたいですよね。

味は添えるもの

神からの頂き物に濃い味付けをするのは、失礼にあたるので、日本料理は素材を活かし、あくまでも味付けは添えるものと考えると、醤油は少しつけると考えられるかもしれません。

Youtube

参考: 日本経済新聞 Web版 古代日本復活チャンネル 和食文化学会東京大会「和食から見た洋食 / 洋食から見た和食」

まとめ

特に寿司に関しては、マナーでないものや粋な食べ方と作られた食べ方が紹介されています。

日本文化を知らない方や海外の方が考えたのでしょうか。

鵜呑みにせず、文化を考えながら、チェックしてみてくださいね。

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